本敷地は、まったく平地部分が無い高低差10mの崖地でした。「こんなところに建物が建てられるのか」というのが敷地をみての第一印象ではありましたが、法人様の「どうしてもこの地域で保育園を作り、保護者の期待に応えたい」というお気持ちに導かれて計画を進めました。
通常崖地を切り開く行為は開発行為となり、複雑で時間のかかる手続きが必要になりますが、建物本体が擁壁を兼ねる設計とし、開発行為にならないように計画することで、事業期間の短縮を図りました。
エントランスは、国道からアプローチしますが、そこは建物の2階になります。1階は、厨房や事務室、職員室などのバックヤードのみで、保育室は2階から5階です。
保育室は、全室2面採光となっており、明るく開放感のある室になっています。敷地を有効利用するため園庭は、2ヶ所に分けて設けました。2階レベルに人工地盤を作り、主に低年齢児が利用する園庭としています。また屋上にも園庭を設け、プールも周囲からの目線を気にすることなく使用できるようになっています。
また、外壁面に壁面緑化を設けることで子供たちが緑のゲートをくぐって登園するようにし、保育園に来るのが楽しいと感じてくれるようにしました。
計画敷地 | :横浜市旭区 |
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用途 | :保育園 |
構造 | :鉄骨造 (一部鉄筋コンクリート造) |
階数 | :6階建て |
敷地面積 | :876.14㎡ |
建築面積 | :228.40㎡ |
延床面積 | :988.44㎡ |
竣工 | :2021年1月 |
定員 | :93名 |